製造に使う部品を保護したい場合、工場のセキュリティ性能も高めなければなりません。夜間に侵入されて盗難の被害に遭うケースが見受けられます。インターネットの普及により、マニアックな部品も横流しされやすい時代になりました。アンダーグラウンドで高値で取引されるケースも珍しくありません。

その対策として、アナログとデジタルの両面から取り組んでいく必要があります。アナログ的な手法として代表的なのは二重以上の施錠です。正門の他に裏口などにも堅牢な南京錠などをセットします。近年は電子式ロックも普及していますが、それだけに頼るのは良くありません。

解除用の電子ツールを持っている人物の場合、わずか数秒で侵入してしまう可能性があります。スマートキーなどを過信するのは避けたほうが良いでしょう。一方、防犯のデジタル技術が、工場のセキュリティにとって要であることも事実です。定番は監視カメラによる遠隔モニタリングであり、異変があれば警備会社のスタッフがすぐに駆け付けます。

モニタリングは目視による確認のほか、センシングのプログラムによる自動検知で実施されるケースも少なくありません。このような方法の組み合わせで、工場のセキュリティレベルは高水準に維持されています。また、インターネット経由の攻撃から、工場のサーバーを守ることも重要なポイントです。近年はこちらのリスクのほうが高まっているため、製造データの流出などにも最大限の警戒を行っています。